時という物はあっという間に過ぎ去るもので。
人間生理学的時間でいうと10歳が感じる時間の早さを「1」とすると、60歳は「2.24」倍の速度で時間が過ぎ去るそうである(年齢の平方根で計算するらしいが)。
この前、長男が生まれたころに「20周年の夢!」なんて大々的に宣伝していたのが、もう長男は10歳、小学5年生である。
東京ディズニーランドが30周年を本日迎えるに当たって、テレビ各局ではディズニーランド(リゾート)の魅力を、オリエンタルランドの裏方まで紹介して放送してたのであわてて消した。
我々、人間はやはり「非日常性」を好む動物なのかもしれない。
ゴルフ場の真っ青な芝生が遠くどこまでも続く広大な景色。いたるところ白・白・白のスキー場。まさに非日常の世界。ディスにーランドもその一部である。園の中に入ればそこは非日常の世界。そんな世界に憧れるのかも知れない。
ただ、真に非日常をディズニーランドで楽しむのなら、オリエンタルランドの徹底した社員教育、外界が全く見えないように設計されている園内。各エリアごとのBGMによる世界の切り替え手法。そんなことはどうだっていいのである。
とかく裏方を覗きたくなる好奇心は拭い去れないが、ここはそれを考えてはいけない。
年間300日以上、リゾートに行っている女性、いわゆる超ディズニーマニアのかたをレポートしていたテレビもあったが、彼女にとってランドやシーはいったい日常なのだろうか?非日常なのだろうか?
一生に1回しかいけない人もいれば、そうやって300日も足を運ぶ人もいる。私はやはり一生に一回とはいかなくても、せいぜい年に2回で十分ではないかと思う。
いくらオリエンタルランドの内情を知り尽くしたところで、何がおもしろいのだろうか?
ランドやシーの裏技的本が数多と出版されているが、それを読んで何になるのだろうか?
正直言って、ランドやシーへ行くときはある程度どのアトラクションにいこうか?ぐらいは考えるけど行き当たりばったりの方が、はるかに非日常的で楽しいのではないだろうか?
30周年について、またオリエンタルランドのこのところの株価の急上昇を見て、その勢いを感じるのであるが、オリエンタルランドは完全に方向を見誤り始めているような気がする。
入園料の値上げは、到底簡単に入れるような額ではない。
幾度かこのページのブログでも書いたが、アトラクションが高年齢化している。確かに客層を考えればそれがベストなのだろうけど、「一人座り」できないゲスト、つまり小さな子どもや赤ちゃんが喜べるアトラクションが皆無となってしまった。
この現象は非常に悲しむべき事である。高校・や大学生・デートの大人なら楽しめるアトラクションばかりが乱立して、全世代が楽しめる「夢の国」ではなくなってしまった。
もう一度、もしオリエンタルランド関係のどなたかご覧になったのなら考えていただきたい。
フィルハーマジックは見てて面白いしある程度の年齢に達した子どもであれば楽しめる。しかし赤ちゃんが3Dグラスをかけて楽しめるアトラクションであろうか?それならミッキーマウス・レビューの方がはるかに楽しめるアトラクションだった。ジョーリートローリーは全くインパクトのないアトラクションである。大人にとっては。しかし小さな子どもや赤ちゃんにとってあれほど楽しい乗り物はないのではないだろうか?
私はこんなページを立ち上げているからもちろん「ディズニーリゾート」が大好きである。確かに日常を離して、非日常の世界に連れて行ってくれる。しかし、入園した全員が何かしら楽しめるアトラクション(マークトゥェイン号?カントリーベアシアター?)なくして本当の非日常の楽しい「夢の国」なのか?
オリエンタルランドの皆さん、30年前の初心に戻って本当に考え直して欲しい。
TDRが、どんな人でも、大人から赤ちゃんまで楽しめる素敵な空間に進化する事を願って。
2013年4月15日 くまムーこと M.M 草稿