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2012年6月25日 (月)

松下幸之助 成功の金言365 ~日本の誇る偉大な経営者に…~

松下幸之助 成功の金言365

松下幸之助 著

PHP研究所編

1800円+税

全365ページ(正味)

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久しぶりに読み応えのある本を屋と読み終えました。厚さ4センチ程度のハードカバー。

「松下幸之助 成功の金言365」

「365」ってなんだろうと推測はすぐつくと思いますが、1年365日1日1ページづつ読むと、松下幸之助の経営理念や社会理想が分かるというものです。

まさかまじめに1日1ページ読むつもりはなかったので、1日1ヶ月分読むことにしましたがなかなか進まず、他の本にも手を伸ばして読んじゃったりして、やっと1ヶ月くらいで読破しました。

目次として1月~12月。内容は

 1月 運命を生かす
 2月 自分をつかむ
 3月 考える力を高める
 4月 心を磨き上げる
 5月 仕事に徹する
 6月 経営意識を高める
 7月 リーダーになる
 8月 マネジメントを知る
 9月 経営者になる
10月 世間を信じる
11月 人間を考える
12月 道を切りひらく

というようになっております。 あの日本の誇る大経営者ですので、感銘を受けた箇所があまりにも多すぎてここでは紹介しませんが、残念ながら昭和30年代や40年代の経営理念も入っており、時期相応じゃないなぁ、なんて感じつつ、

「そうだ、オイラも1経営者となって読んでみよう。違うと思ったら青線で注意書きを書いてやれ!」

と、なんとも無謀なコトを考え始め、読みすすめました。例えばこんな感じ。

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例:2月12日「体当たり」

(前略)成功した人たちの伝記をよんでみると、普通の人なら、その困難に打ち負かされて自殺するようなところを、むしろ反対に喜び勇んでその困難に体当たりしている。

という内容に対して偉大なる、くまムー経営者は

自殺した人が困難に負けたわけではない。そういう環境を許してきた会社の責任もある。自殺しなかった人間は困難に体当たりしても、真正面からは衝突していないだけだ。

私の会社でも、名ばかり課長が、到底一人では体当たりできないような困難を四方八方からぶつけられ、精神に異常をきたす人が多くなってきました。そのような人は、いわゆる「メランコリー親和型うつ病」を発症してしまいます。

「メランコリー親和型うつ病」になる方の特徴は、社会的役割と規範を守り、秩序を愛し、几帳面。基本的にまじめな型です。こんな人が四方八方からの困難に的主に衝突したら爆発するのは目に見えています。非常に悲しい状況です。

松下さんが「喜び勇んで困難に体当たりする」時代はすでに終わりました。課長はIT化のおかげで、平社員でもできる仕事を、web上の規制をかけて、課長にしかできない仕事にしてしまい、昔の課長がやる仕事ではなくなってしまいました。上からの指示メールはたくさん舞い降り、仕事はたまる一方。

課長が朝一番に会社に来て最後に帰るのが当たり前の時代もあったかもしれませんが、毎日朝7時から会社にいて夜中の1時2時まで仕事をして見てください。それも困難な仕事ばかりに…。残念ながら松下さんも本の中では「日に新た」と何べんもおっしゃってますが、今は「時に新た」です。

会社は、経営者は本気で今、職場環境の見直しを直に体感すべきです。

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例:4月12日「感謝の念」

(前略:松下幸之助自身がうつ病になったのかな?と自己診断したときの相談した友人の回答)。「君は喜びを知らんのや。ありがたさをしらんのや。言い換えると感謝の念がないから、そういうような寂しさに陥るんや。 (中略) どういう問題がおこても心配は要らない。問題が起これば起こるほど、感謝の気持と共に、勇気が凛凛とわいてくるんだ」 (後略:松下幸之助もこの友人の意見に賛成します)

という内容に対して偉大なる、くまムー経営者は

この考え方は、決して本当の抑うつ病にかかったものには考えることができないこと。喜び、ありがたさ、感謝の念が十分であっても「うつ病」になるときはなるのである。

オイラは会社でこういう人を何人も見かけた。松下さんも酷い友人の忠告を鵜呑みにしたもんですね。

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共感した例:7月6日「見本をお見せる」

(前略) 最高位にある事業部の部長、会社であれば社長、会長という人が一番率先してあたる。それで見本を見せる。「こういうように販売するんや」「こういうように売り込むんだ」ということをやれるだけの人でなくてはいかん。

この文章にたいして、まさにその通りと思った。オイラが噂に聞いた話だが、オイラの会社の社長さん。出社時にお客様用の入口から入っていった。ガードマンがとめに入った。「従業員口からお入りください」。そういったらこのうちのバカ社長「俺は経営者だ!どこから入ってもかまわんだろう!」

この噂を聞いて、ほとほとオイラが勤める会社はバカ会社だと思った。もし「あっ、そうですね。以後気をつけます」って言って、従業員入り口から入っていったら、素晴らしい美談になるのに。本当に会社が大きくなると、経営者って首をたれないで中身がすっからかんになっていくんだなと思いました。

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まだまだ、この本には重要なことがたくさん書いてあります。オイラが今いる会社を辞めるときは、この本を買って、社長に送りつけてやろうと思います。

「世界の大経営者、松下幸之助氏を見習え!」と手紙を添えて。

この本は松下幸之助氏が書いたたくさんの本やインタビューの一部を寄せ集めて作られた、まさに大経営者のエッセンスが詰まった本ではないでしょうか?

起業して上場するんだ!とお思いのあなた!ぜひ読んでみてはいかがでしょうか?

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